知的財産管理技能検定とは?
知的財産管理技能検定は、技能検定 (働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度)の中の「知的財産管理」という職種に関する国家試験です。
知的財産(知財)を管理(マネジメント)する技能(スキル)の習得レベルを測定・評価するものです。
TOKYO MX 情報バラエティ番組「ええじゃないか!!」で知的財産管理技能検定が紹介されました!
IoT、人工知能(AI)、ビッグデータなど技術革新の目覚ましい進展により、今、世界経済は第4次産業革命の真っ只中にあり、産業構造が大きく変容しつつあります。また、人々の志向は「モノ消費」から「コト消費」へ、「所有・交換」から「共感・シェアリング」へと移りつつあり、ライフスタイルも大きく変化しています。
このような時代では、単に新しい製品やサービスを供給しても、世の中に広まることはありません。人々の複雑で多様化する潜在的なニーズを掘り起こし、様々な情報やコンテンツ、ユーザー目線でのデザイン、関連する技術などを融合し、共感を呼ぶ新しい価値としてブランディングすることが重要です。すなわち、技術をはじめ、コンテンツ・デザイン・ブランドといった「知的財産」をいかにマネジメントするかがビジネスの鍵となっています。
「誰に」、「どのような価値を」、「どのように提供し」、「どのように利益を出して継続していくか」という、企業等の新たな競争力の源泉となる「ビジネスモデル」を支えるのが「知財マネジメント」なのです。

ビジネスモデルを支える知財マネジメント。ビジネスをする上で、知財マネジメントに関するスキルを身につけることは必要不可欠です。
研究開発者・技術者、クリエイター、デザイナー、経営企画、販売営業等々といったビジネスモデルの創出に関わるすべてのビジネスパーソンにとって、知財マネジメントスキルはますます重要になってきています。
知的財産管理技能検定は、 知財マネジメントに関する技能の習得レベルを公的に証明するための国家試験です。
合格者には「知的財産管理技能士」という国家資格が与えられます。
等級 | 選択作業 | 付与される国家資格 |
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1級 | 特許専門業務 | 一級知的財産管理技能士(特許専門業務) |
コンテンツ専門業務 | 一級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務) | |
ブランド専門業務 | 一級知的財産管理技能士(ブランド専門業務) | |
2級 | 管理業務 | 二級知的財産管理技能士(管理業務) |
3級 | 管理業務 | 三級知的財産管理技能士(管理業務) |
知的財産管理技能検定は、2008年7月に第1回検定が実施されました。
これまで、メーカーの知財部の他、情報・通信、コンテンツ業界、金融業など幅広い業界・職種から受検者が集まっています。また、ビジネスパーソンだけではなく、学生の方も多く受検しています。
第50回検定(2025年3月実施)までの延べ受検申請者数は521,912人、2025年4月現在の技能士数は延べ144,530人です。
知的財産管理技能検定は、3級から1級まで3つのレベルに区分されています。自分のレベルに応じて目標を設定して知財マネジメントを学ぶことができます。多くの企業が人材育成のツールとして積極的に活用しています。
政府も、内閣府知的財産戦略本部が策定する「知的財産推進計画」において知的財産管理技能士の資格取得を奨励しています。