シニア層の資格活用

シニアから知財の専門家としてチャレンジ

高杉 雅順 さん

一級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務)、二級知的財産管理技能士(管理業務)、三級知的財産管理技能士(専門業務)、行政書士(2021年度合格)、CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

73歳

現在の職業:INPIT大阪府知財総合支援窓口 事業責任者

 73歳で1級知的財産管理技能検定(コンテンツ専門業務)に合格しました。
 今私が勤務しているINPIT大阪府知財総合支援窓口は大阪府の中小企業、個人等の方々に知財の無料相談をやっているところで、私は当窓口のマネジメントを担当しています。
 この資格を受検しようと思ったきっかけは、ある時新聞に知財に関する記事を見つけコピーを行い社内で回覧したところ著作権違反ですよと相談員に指摘されたことでした。これはよくないと思い基礎から勉強し3級からスタートしました。2020年11月に3級を、2021年3月に2級と続けて受け2級の合格確認後1級(コンテンツ専門業務)に向けて勉強を開始しました。
 当初1級の過去問を見た時にはこれは1年ぐらい勉強しないと無理だと感じ、每朝4時に起床、会社に行くまでの通勤時間も合わせ每日平日は3時間勉強。土日は2日間で約10時間以上は毎日勉強しました。
 コンテンツの1級を目指したのは、当窓口の相談員は弁理士や特許事務所出身、知財部のベテランばかりで産業財産権は大変強いのですが、著作権に関しては少し苦手に感じている人もいると思い、少しでも相談員の力になればと思ったのが理由です。
 勉強方法は過去問を中心にキーワードをネットで検索し(今現在400以上の著作権関連の記事がタブレットに入っています)、判例の確認、わからない言葉、著作権の条文、キーワードがあれば何度でも調べてわかるまで検索し、理解しました。 行政書士の試験を受ける時に民法は結構勉強したので初めて学ぶ人より楽でした。
 条文のわかり易いサイトもあります。判例も最初はなかなか理解できなかったのですが同じ判例を色々検索して勉強していると段々わかってきました。
 そして2021年7月に1級(コンテンツ専門業務)学科試験を、11月に実技試験を受検して合格し、一級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務)になりました。
 物理的な年齢は重ねていますが、これからコンテンツのエキスパートを目指そうと思い1月1日に知財技能士会に入会し専門家を目指してスタートを切りました。
 知識の習熟度の確認は資格を取ることだと思っています。そういう意味でこの資格は最適だと思っています。
 知財の知識はリスク管理にも役立ちます。上記の資格もすべて65歳から取得の資格です。
自分のその時に疑問を感じたこと、又職場でこの知識は必要と思って勉強した結果の資格です。人生100年です。頑張りましょう。

中小企業の知財戦略支援

黒田 茂 さん

一級知的財産管理技能士(特許専門業務)、二級知的財産管理技能士(管理業務)

73歳

現在の職業:知財総合支援窓口機能強化事業の派遣専門家

 私は、中堅企業の知財部時代の2007年に旧知的財産検定2級を受検・合格し、企業退職後の平成20年度から特許庁の特許流通促進事業において、香川県担当の特許流通アドバイザーに採用され、主に、中小企業の特許流通や技術移転に関するNDA契約・ライセンス契約等の各種契約や共同開発に関する支援を行いました。同年に知的財産管理技能検定1級(特許専門業務)を受検・合格しました。同事業が終了した平成23年度からは、特許庁が新たに立ち上げた「知財総合支援窓口事業」の香川県担当として採用され、中小企業が抱えている各種の経営課題を知財面からサポートし、解決を図るための支援を行ってきました。企業の設計部・知財部時代に身に着けた技術知識・知財知識や1級受検に際して学習した各種知識を生かして、中小企業に知財の重要性や知財戦略の大切さを指導するうえで大変、役立っています。
 また、一級知的財産管理技能士(特許専門業務)の資格を有していることで、中小企業をはじめ、中小企業支援センターや各自治体等からの信頼も厚く、業務がスムーズに遂行できました。令和2年度からは、知財総合支援窓口機能強化事業の派遣専門家に登録し、主に中小企業を対象として、発明の有効性、他社権利侵害の可否、各種中間手続き等に関する支援を行っています。今後も中小企業の発展のために本資格を活用していきたいと思っています。

知財力を中小企業支援に活かすために

小柳 正 さん

一級知的財産管理技能士(特許専門業務)、(ブランド専門業務)

73歳

現在の職業:山口県知財総合支援窓口 相談窓口担当11年

 知的財産管理技能検定は、2008年に61歳で1級(特許専門業務)を、2014年に67歳で1級(ブランド専門業務)を取得しました。知財技能士資格を取得した目的は、現在の業務に必要と感じたからです。
 60歳で定年を迎えるまでは、合成繊維生産技術の研究開発に携わって、自分で先行技術調査や特許明細書作成・拒絶理由通知・審判対応や、海外出願を行っていました。61歳から、特許庁事業の特許流通促進事業(アシスタントアドバイザー)や、特許出願アドバイザーを務め、2011年から現在まで、独立行政法人工業所有権・研修館の受託事業である、知財総合支援窓口の相談支援担当を務めています。
 知財総合支援窓口の業務は、主に中堅・中小企業の知財活動を支援するのが目的で、知財経験の少ない企業様や知財部のない企業様等への、啓蒙と出願支援、更には知財を軸とした事業活動を支援する仕事です。特許庁の中小企業向け支援策の一つで、全国47都道府県に配置され、大きな成果をあげています。
 企業支援には、幅広い知識とより高い知財力が必要と考え、資格取得後も知財技能士会の動画研修やセミナーを活用していて、大変役に立っています。これまでの研修で最も印象に残っているのは、新井信昭先生の「伝え方を変えれば9割伝わる」です。実務にピッタリとマッチしています。
 これからも、中小企業の知財を生かした事業活動を支援するために、勉強を続けていきたいと思っています。

研究開発品の知的財産化強化から、自身の知的財産担当へのキャリアアップへ

高橋 宏行 さん

二級知的財産管理技能士(管理業務)、技術士(機械部門、総合技術監理部門)

56歳

現在の職業:熱交換器用伝熱管製造メーカ勤務32年

 熱交換器用伝熱管の開発に、約30年以上従事しています。開発完了の際には、開発品の特許化を進めるべく、積極的に出願を推進していました。権利化できた特許も、一定の件数となりました。
 ここ数年、所属企業での知的財産化が薄れつつあり、上司より社内全体の知的財産化強化推進を受け、制度の勉強を開始。当時は、技術士(機械部門、総監技術監理部門)も取得した時期でもあり、特に総合技術監理部門の5つの管理の1つである「情報管理」には、知的財産管理も対象なことから、その延長線上で勉強しました。その時「知的財産管理技能士」の存在を知り、2級テキストおよび問題集を購入してより深く勉強しました。
 その後、知的財産管理技能検定2級を受検しました。実技試験は、従来出願業務の取り纏めをしていたこともあり、1回目の受検で合格しました。しかし、学科試験は2回受検するも、あと1問足らず不合格となりました。自身の不足点を分析した結果、著作権分野が弱いと分かり、法令集も購入してテキストとともに参照しながら勉強し、3回目の受検で学科試験に合格し、2級知財技能士になりました。
 知財財産を勉強し、知財技能士となったことで、様々な側面での知的財産化ができることを理解しました。従来「特許化」のみの対応が、「意匠権」、「商標権」および「著作権」を含めた知的財産化の推進を指導できるようになりました。 その後、知的財産の勉強・知財技能士の取得とともに、シニア技術者の経験による相乗効果もあり、特に中間処理対応知識に関する情報・知識習得が進み、「開発品の権利化」をより強化できるようになりました。これらのことから、所属部署の担当者に「知的財産権利化」を意識付けできたとともに、新規事業立ち上げおよび技術契約の際でも、当方に意見を求められる立場になりました。
 今後は、知的財産権のより奥深い内容(権利行使の側面)を習得するとともに、1級知的財産管理技能士(特許専門業務)を取得すべく勉強中です。

知的財産管理技能士検定との出会いと私の体験記

松浦 昌宏 さん

二級知的財産管理技能士(管理業務)、三級知的財産管理技能士(管理業務)

62歳

現在の職業:滋賀医科大学 研究戦略推進室 産学連携推進部門/部門長・特任教授(産学連携活動、知財マネジメント等に従事)

 現在、私は大学で産学連携や知的財産のマネジメントをしておりますが、これまで民間企業で研究開発を約20年、バイオベンチャーで事業推進を約5年、科学技術振興機構で特許主任調査員を約3年半、経験してきました。大学卒業後に就職して研究開発に携わったので、特許との関わりはあったのですが、知的財産管理技能検定に関心を持ったのは特許主任調査員の時です。仕事柄ということもあり、何か他者に示せる公的な資格を持っておいた方が相手に安心感を持ってもらえるのではないかと考えたからです。難しい弁理士資格以外で何かないかと思っていた時に、ある大学を訪問して研究者との面談を待っていたところで、知財検定のパンフを見たのがきっかけです。
 早速、3級の教科書の中で最も薄いテキストを選んで購入し、勉強を始めました。企業時代の研修で多少の知識はあったので、比較的理解はしやすく無事合格し、続いて2級も合格しました。企業時代の研修と違い、知財管理という視点で体系化された内容は、その後の仕事にも有益だったと思っています。当然、1級を狙ったのですが、1次合格点にギリギリ届かず、転職して仕事も忙しくなったこともあり、それ以降は1級の受検はできないままとなっています。私にとって1級が難しかったのは、当時、2級や3級のような1つにまとまった教科書がなく、実務経験も必要で、特に海外主要国の法律や手続きを勉強することが必要だったからです。
 私もシニアと呼ばれる年齢になり、これまでの経験は今となっては全てが役に立っているように思います。当然、知財技能士の勉強や取得できた資格も然りで、大学での知財マネジメントに活かしています。細かな実務は法改正等もあり、どこまでフォローできているかは怪しいですが(笑)。
 最近、予想もしない嬉しい出来事がありました。大学ファクトブック2021(https://www.meti.go.jp/policy/innovation_corp/daigaku_factbook.html)の中で、特許権保有数が100件以上の機関を対象に集計した結果、「特許権保有件数のうち実施許諾中の特許権数の割合」が44.2%で全国1位となりました。
 今後はこれまでの経験を活かして、後輩に引き継ぎながら、大学として地域貢献ができるような取組みの中で、企業と大学がWin-Winになるような知財の取扱いを検討していきたいと考えています。
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